Q96 引出物を選ぶ基準が分かりません。どうやって決めたらいいの?

引出物と引菓子バームクーヘン
しきたり・マナー

結婚式の打合せがスタートして引出物のパンフレットがどっさり送られてきました。私も彼も結婚式に出席したことがないので引出物はどんなものが良いのかわかりません。どうやって決めると良いのか教えてください!

ひと昔前の引出物は、披露宴のお料理を“自宅で待つ家族へのお土産”として持ち帰る文化から生まれたため、
全員に同じものを渡すのが一般的でした。

しかし近年では「お祝いのお返し」という考え方が強まり、
ゲストの立場や関係性に合わせて内容を変える “贈り分け” が定着してきました。
とはいえ、最初の一歩で迷うカップルも多いものです。
ここでは、失敗しない引出物選びの手順とポイントを詳しく解説します。


■ 引出物を選ぶ手順

1.まずは親御様に確認する
引出物は基本的に“両家の姓”を入れてお贈りするもの。
そのため、親御様のご意向を最初に確認しておくことがとても大切です。

親戚付き合いの中で耳にした話から、
「カタログギフトが良い」「実用的な食器が無難」など、
過去の経験に基づくアドバイスをいただけることもあります。

逆に「ふたりで決めていいよ」と任される場合もあります。
いずれにしても最初に確認しておくことで、後から意見が食い違うリスクを避けられます。


2.持ち込み可否を確認する
式場によっては、
・持ち込み不可
・持ち込みOKだが持込料あり
・特定業者なら可能
などルールが異なります。

事前に確認しておくことで、選択肢が大きく広がり、
“もっと良いものがあったのに頼めなかった”という後悔も防げます。


3.式場から送られたパンフレットを見る
まずは式場が取り扱っているアイテムを知るところから。
予算に応じてどんなジャンルがあるのか、
おふたりの好みがどのあたりにあるのかも話し合いやすくなります。


4.Webで選択肢を広げる
最近はオンラインで選べる引出物が非常に豊富です。
式場パンフレットになくても、
魅力的な商品が見つかる場合がありますので、
ネット検索で比較検討するのもおすすめです。


これら4つのステップを踏むことで、
引出物選びはぐっとスムーズに進みます。


■ 引出物の種類と最近の傾向

現在の主流は
「引出物」「引菓子」「縁起物」の3品セット。
地域によっては2品または5品のエリアもありますが、
縁起を担ぎ、割れない“奇数”で揃えることが一般的です。

さらに近年は、
「後日宅配(引出物宅配)」 が人気です。
重くてかさばる荷物を当日に持ち帰らずに済むため、
ゲスト満足度がとても高いスタイルとして注目されています。


■ カタログギフトは今でも不動の人気

「カタログギフト」は、
ゲストが自分で欲しいものを選べることから、
長く愛されている定番アイテムです。

内容も年々進化しており、
最近はこんなタイプが人気です:

・職人が手掛ける伝統工芸品
・リゾート地や地方の特産品に特化したもの
・全国の名店の味を取り寄せられるグルメ系
・エステ・乗馬・ものづくりなどの体験型ギフト

“選ぶ楽しさ” が魅力の現代的な引出物です。


■ 贈り分けとは?

贈り分けとは、ゲストの属性に合わせて引出物内容を変えること。

実際に「もらって嬉しかった引出物」の声では、
ゲスト一人ひとりの名前が入った袱紗(ふくさ) を贈られたというエピソードもあり、
“自分のために選んでくれた” と感じられて好評だったという意見もあります。

ただし、ゲスト全員分を個別にするのは大変なので、
おすすめは以下の 4パターン 程度に分けること:

・両家親族向け
・上司・職場関係向け
・友人男性向け
・友人女性向け

これだけでも十分に配慮を感じていただけます。


■ プチギフトについて

関西地方では「お嫁さん菓子」といって、
お嫁に行くご家庭がお菓子を配る風習があり、
それをプチギフトにすることもあるようです。

また、
出身地の名産品を用いたり、ふたりらしい包装を施すだけで、
手軽にオリジナリティを表現できます。

ゲストに“あなた達らしいね”と喜ばれるポイントにもなります。

イラストtocco

\笑顔あふれる結婚式/

寺谷 晶子

ウエディングプランナー 出身地 東京都 「ふたりに寄り添い、大切な結婚準備〜結婚式をお手伝いします」 ゲストハウスの立ち上げ〜レストランウエディングなどプラ...

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