Q24 両家両親の式服の合わせ方

和装と洋装を着た両家両親
しきたり・マナー

両家両親の服装は和装、洋装、どちらかに合わせるべきでしょうか。また、どちらが格が上ということはあるのですか? 実は料亭での和婚を考えているのですが、母が「きものは窮屈でいやだからドレスにしたい」と言っていて、料亭にドレスは合わないのでは、と会場選びから悩んでしまっています。彼のお母さまは留袖で出席される予定です。

私は、お嫁さん側のご家族に「当日はどんな服装がよいでしょうか?」と聞かれたら「お婿さんのご家族がどうされるのかを聞いてからお決めになった方がいいですよ」とアドバイスしています。その理由は「何でも相談なく決めてしまう嫁の実家」という第一印象を、彼の親ごさんにもたれたくないからです。母親の着るものひとつでそんなふうに思われるくらいなら新郎側に準じたほうが、嫁いだあと、お嬢さんが暮らしやすくなると思います。

基本は両家の格を揃えること

基本は両家の格を揃えることとお考え下さい。和装、洋装の格については、昔は紋付きの黒留袖がいちばんでした。しかし時代の変化とともに今は一概にそうとも言いきれなくなりました。料亭での結婚式をお考えで会場選びから迷われているとのことですが、今はゲストもほとんどが洋装だと思います。またデザインや素材次第で料亭にドレスが合わないということはありません。ですからその点でお考えの料亭での結婚式を諦める必要は無いと思います。ただ、もし新郎家のお母さまが留袖をお召しになられる場合。お母さまに「料亭の結婚式では和装が似合うと思うからお母さんにも留袖を着てほしい」また「担当者に、衣装は両家合わせる方が全体のバランスがとれ、一生残せる写真も美しいと言われた」と言って、まずは一度説得してはいかがでしょうか。

娘の説得に応じずドレスを着られた場合。もしかしたら親族に「なぜ留袖にしなかったの?」と聞かれるのもお母様自身です。周囲からかたくなな印象を持たれるより少し我慢をして留袖に揃えた方が良いでしょう。お母様も「やっぱり留袖にしておいてよかったわ」となると思います。窮屈でいやなら、最初だけ留袖を着ていただき、そのあとは早々にドレスに着替えてしまうこともできます。そんな方法もあることをお母さまにお伝えください。

イラスト tocco

この方にお聞きしました。安部トシ子さん

安部トシ子

【プロフィール】1983年、南青山にウエディング・プロデュース会社㈱オフィース・マリアージュを設立。花嫁さんにとって結婚式が人生の宝物となるよう39年間サポートし続けているウエディング・プロデューサーの草分け的存在。各種講演やブライダル誌での監修や執筆など幅広く活躍。『25ansウエディング』では35年間花嫁の多様な質問、悩みに答えている。
《書籍紹介》
著書 「安部トシ子の結婚のバイブル」(発行 アシェット婦人画報社、「いい結婚式ってなんだろう」(発行 エイジェイ出版)
監修「育ちが良いと思われる50の習慣」(発行 宝島社)、「大事なところをきちんと押さえる結婚の段取りとしきた(発行 マイナビ) 他

花嫁相談 編集部

花嫁相談 編集部 現役プランナーで構成する花嫁相談編集部。結婚準備を楽しく悩みの解決に役立てていただける記事を配信しています。 ここに無い質問やご相談はお気...

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