Q50 いつも写真が全くイケてない私。当日が不安です。

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世の中は写真ブームで、みなさん写真にはこだわると言っています。でも私は昔から写真が大の苦手で、結婚式でもどう撮られたらいいのか、今からすごく不安です。普段の写真も半目になっていたり、変な表情をしていたり、全然イケていません。

写真が苦手な方

写真が嫌い、苦手という方は実はとても多いです。
「写りが気になる」「緊張してしまう」「自然に笑えない」など、理由もさまざま。けれど、もし写真が一枚もなかったらどうでしょう。時間が経つにつれて、楽しかった記憶やその日の空気感は、少しずつ薄れていってしまいます。

写真というのは不思議なもので、動画とは違い、たった一枚でその前後の会話や音、香り、温度までも一瞬にして思い出させてくれます。結婚式の写真は、ただの記録ではなく、その日の幸せを未来へ連れていってくれる大切な存在なのです。

そして、ウエディングフォトは「正面を向いて、カメラ目線でにっこり笑う写真」だけではありません。横顔が好きなら、ドレスは正面を向けたまま、お顔は少し横に向けて目線を外す。伏し目がちな表情や、歩く後ろ姿、ふとした瞬間の笑顔など、その人らしさを写す方法はいくらでもあります。

まず大切なのは、「写真が苦手です」と正直にカメラマンさんに伝えること。そこで「なぜ苦手なんですか?」と理由を聞いてくださるカメラマンさんは、やはりとても上手な方です。
自然に笑えない、瞬きが多い、緊張すると表情が固くなる。そんな気になっていることを事前に伝えておくことで、プロはきちんと寄り添い、対応してくれます。

たとえば「正面を向いて撮りましょう」という場面でも、「一度目をつぶってください」「はい、開けてください」と声をかけてくれるだけで、ふっと力が抜けて、自然な表情になることも多いのです。

結婚準備期間中におすすめしたいこともあります。
それは、口角を上げる練習。割り箸を一本用意し、鏡の前に立ちます。上下の唇が合わさる部分にお箸を水平に当て、そのラインより口角が上に見えることを意識しながら、「本日はありがとうございました」など、実際に声に出してみてください。笑顔の筋肉は、少し意識するだけで驚くほど変わってきます。

私が担当としてサポートをする場合、最初の撮影には必ず立ち会います。何度も打合せを重ね、一緒に時間を過ごしてきたからこそ、その安心感で自然な表情を向けてくださる方がとても多いのです。撮影後に写真を見て、「いい笑顔です!とても素敵ですよ」とお伝えすると、皆さん少し驚いたように、でも嬉しそうに笑ってくださいます。花嫁さんは、ご自身が思っている以上に本当に美しいのです。

そして、ぜひ覚えておいていただきたいことがあります。
結婚式は、人生でいちばん幸せな日。準備期間中の花嫁さんは、みなさん本当にどんどんきれいになります。2週間前と比べても別人のように輝きが増していることも珍しくありません。それは、内面の幸せが自然と表情に表れるからです。

当日は「うまく写れるかな」と心配しなくても大丈夫。
その日の幸せは、必ず写真に残ります。
どうか安心して、未来の自分たちへの贈り物として、素敵な写真をたくさん残してくださいね。

イラスト tocco

\想いを形に/

佐藤 陽子

ウエディング プランナー 出身地 東京都 「丁寧な結婚準備をサポートします」 料亭での和婚をはじめ、ホテル等でのプランナー歴15年。 【ウエディングサポート...

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