Q16 花嫁の手紙のコツを教えて

両親に手紙を読む花嫁
結婚準備のダンドリ

花嫁の手紙を読みたいとは思っているのですが、どう組み立てていいかわかりません。感動させたい、というのはあざとくて嫌ですし、これだけは言いたいというようなエピソードもありません。手紙にはなにかコツがあるのでしょうか。

花嫁の手紙は披露宴の定番ですが、必ずやらなければいけないものではありません。感謝を伝える形も一つではなく様々です。一日が終わったときに、飾らない気持ちを綴った手紙をお母さんに渡してもよいですよ。具体的なエピソードが浮かばないのであれば「人前では言えなかったけれど、こんな気持ちをもっています」ということを、手紙を通して伝えるだけでもよいと思います。

披露宴で花嫁の手紙を読むメリット

一方で、披露宴で花嫁の手紙を読むことにはメリットもあります。ゲストの前で披露すると思うと、どうしても「大きなエピソードを探さなければ!」と気負いがちになりますよね。けれど小さくても真実の詰まったエピソードであれば、どんなに些細なものでも大丈夫。それがあることで、その人らしさが見えてきます。手紙を通して彼の親戚が「きれいで冷たい人に見えるけれど、心の温かいお嬢さんだったのね」と気づいたりするのもこういうときです。自分でなければわからない、他人には伝えられない親への感謝の気持ちがあります。それを言葉にすることで、そこに自分の人間性が見えてゲストにも理解していただける。そんな手紙が最上級ではないでしょうか。

花嫁の手紙の意味

また、花嫁の手紙のいちばんの意味は、それを書くにあたって今日までの自分を振り返り、親から受けた愛を思い出すところにあります。感謝の形は人それぞれですから、伝え方はあくまでも自分らしく。あまり定番で考えないようにしましょう。文章も同様ですが、定型のものは人の心を打ちません。親御様が遠方から来るなら、子どもの時に使っていた地元の言葉で話しかけても良いです。不思議なもので、近い関係の人ほど、日頃感謝の言葉を言っているようで、改めて言う機会は少ないものなのです。どうしてもエピソードが思い浮かばないという場合。今日まで育ててくださったことへの感謝と、これから自分たちがどんな夫婦になりたいと思っているのかを伝えるだけでも充分です。

親子関係はパーソナルなもの

実際には結婚する年齢まで育ててくれた親に対し、感謝を感じるエピソードがひとつもないという人はいないとも思います。最初は「親に特別に感謝するような話もないし」と言うかたもいます。ですが打合せ時にプランナーがヒアリングを重ねるうちに、幼い頃の体験を思い出されたりします。「たとえばこんなことはなかった?」と丁寧なヒアリングを受けることで、その時々の場面が蘇り、その頃は感じなかった親の気持ちに思い当たるのです。親子関係というのはパーソナルなものですから、これが正解という答えはありません。親御様への手紙は結婚準備の最後に書かれることが多いです。素直な気持ちを言葉にしてみてください。

イラスト tocco

佐藤 陽子

ウエディング プランナー 出身地 東京都 「丁寧な結婚準備をサポートします」 料亭での和婚をはじめ、ホテル等でのプランナー歴15年。 【ウエディングサポート...

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