2回目の結婚記念日 綿婚式・藁婚式
2年目 綿婚式(わたこんしき)
cotton
2年目の綿婚式には綿のように柔らかく、藁のようにもろいとの2つ言われがあります。
小さな家族が増えたり、転勤で生活環境が変わったりと、少しずつ2人の意見がぶつかる事も経験する頃。不安なもろい心を結婚記念日には優しくお互いを包む時間で過ごして欲しい。
2年目を迎えた夫婦の贈り物には、コットン生地のものがおすすめ。縦の糸、横の糸が織り成すように夫婦が強く結びついて行くよう願いを込めてください。
結婚記念日のお話し
夏生まれの私は幼い頃から花火が大好き。子供の頃、親や近所の子と手持ち花火を楽しみ、大人になってからは毎年必ずどこかの花火大会に行っていた。
私の誕生日に合わせてくれて、結婚記念日も夏。いつもなら花火大会も開催されている時期だけどここ数年は開催が見送られ今年も見送りに。残念だけど、彼と休みを合わせてディナーには行こうと予定を立てていた。何かのときに訪れるちょっといいレストランへ行く約束をしていたのに、そのとき彼はいつもと違う場所へ車を走らせた。
彼にしかできないサプライズ
着いたのはとある港。なんと彼はディナークルージングを計画してくれていたのだ。しかも「綿婚式」にちなんで浴衣まで用意してくれていて。私は真新しい浴衣に着替えてテーブルについた。
食事も会話もお酒も進み、少し風にあたりに行こうとデッキに誘われた。手渡されたのはとても軽い、細長い包み。中身が全く想像できず、そっと開けてみると、なんと中身はワラでできた線香花火。
彼の仕事の関係で関東に住む私たち。関西出身の私が幼少の頃、楽しんでいたのはワラでできた線香花火だった。関西より稲作が盛んではなかった関東では線香花火がワラではなく、和紙で作られていると関東に来て初めて知った。
カラフルな和紙の線香花火は新鮮で、やっぱり私が好きなのは素朴なワラの線香花火。以前、何気なくそんな話をしていたのを覚えてくれて、この日のために準備をしてくれていたのだ。私の涙腺は崩壊。
藁そのものが質素な素材であることから「贅沢を戒め将来のために質素な暮らしをすることが大切だ」という意味もこめられている。と読んだが、こんな贅沢をしてしまった2年目の結婚記念日。
記念日を贅沢に過ごしたことで、私たちの未来が質素になっても今日の思い出が、心を豊かにしてくれる。
そんなことを教えてくれた彼にありがとう。