ふたりだけの秘密の合図

感動ストーリー100

挙式に携わる私達が目にした、感動レポートをご紹介します。全て実話です。

結婚式の準備が進む中、ご新郎とご新婦は何度も打ち合わせを重ねてきました。ご新郎はいつも冷静沈着で、どんな状況でもその落ち着きは変わりません。一方でご新婦は、明るくにこにこ笑顔を絶やさないものの、その心の奥には不安が隠れていました。彼女の心に忍び寄るのは、緊張と不安。人前に立つことが苦手な彼女にとって、結婚式はまさに夢と恐怖が交錯する瞬間だったのです。

結婚式当日が近づくにつれて、ご新婦の心拍数は上がる一方。ますますソワソワしていました。ゲストの笑顔に囲まれながらも、自分が注目を浴びる瞬間が訪れることを想像すると、心の中に不安が渦巻きました。

そんな彼女を見つめるご新郎の目は、優しさと愛情で満ち溢れています。ご新郎はご新婦の不安を感じ取りました。彼は何とか彼女をリラックスさせようと、一つの特別な方法を思いつきます。それは、ご新婦にだけ見せる「変顔」。ご新郎がするその変顔は、周囲の人々には全く気づかれないものでしたが、ご新婦にとっては特別な合図。彼女の心に直接届く、ふたりだけの秘密の合図です。

ご新郎が微笑みながら変顔を見せると、彼女は彼の変顔に思わず笑ってしまい、そのうちご新婦の表情も少しずつほころび、心の中の緊張が少しずつほぐれていくようでした。

結婚式当日、挙式入場の時間が近づくと、緊張が再び彼女を襲いましたが、ご新郎は再びその変顔を見せてくれました。彼のその表情は、まるで「大丈夫、君は一人じゃないよ」と語りかけているかのよう。

ご新婦は彼の目を見つめながら、自分の心を少しずつ整えていきました。そしてついに、ふたりは誓いの言葉を交わす瞬間を迎えました。ご新婦は心の中で何度も「私たちは愛し合っている」と唱え、自分自身に自信を持たせます。ご新郎も、その瞬間に彼女が安心できるよう、優しく手を握りしめました。ふたりは互いに支え合い、愛を誓う瞬間を迎えることができたのです。

式が進むにつれ、ご新婦の表情は次第に晴れやかになり、会場全体に幸せが満ち溢れていきました。ご新郎がご新婦のために用意した変顔の数々は、今やふたりの特別な思い出の一部になり、ゲストの笑顔も相まって、素晴らしい雰囲気を作り出していました。

この結婚式は、ふたりの愛の物語の新たな一章となることは間違いありません。ご新婦の心の不安を優しさで包み込んだご新郎の姿は、これからも二人が共に歩む未来において、決して忘れられない瞬間となりました。

チャペルディレクター 佐藤より

花嫁相談 編集部

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