編集部が体験！「結婚指輪のリメイク」

数年前から「結婚式はしないで指輪だけを購入する人が増えた」ということを耳にするようになりました。なぜ結婚式はしなくても指輪だけは購入するのか？カップルさん達に聞いたところこのような意見がありました。

「結婚したという証（あかし）が欲しいから」

「結婚指輪は絶対にするものと思っているから」

「結婚式をしない分、ちょっと高額な指輪を購入できるから」

その中でも、指輪は「結婚の証（あかし）」という答えが多く、ファッションとしてではなく新しい人生のスタートである「けじめ」と感じているようでした。そこで結婚指輪を探しに来られるカップルさんの実際の状況が知りたく、いくつかのジュエリーショップに伺いました。その時にご縁をいただいたのが表参道にある「ルブエ石の花」の二宮さん。ジュエリーに対する想いがとても温かなかたで、魅力的なお話に惹きこまれました。結婚指輪を探しにこられたカップルさんに、指輪のどの部分に価値があるのかをわかりやすく説明をして、きちんとご料金に納得をいただく。指輪のどこの部分を見たら良いのかをお伝えをして、そのうえで他のジュエリー店に行って比較検討をしていただければいい。カップルさんにとって、一番良いものを提供したいという想いに、私達の結婚式に対する想いと同じと、深く共感しました。そして代々受け継いでいけるという「ファミリージュエリー」をコンセプトにジュエリーを丁寧に作っておられるということを聞き、受け継がれるモノの特別感を考えるきっかけとなりました。

親から譲られた結婚指輪どうする？

誰もが経験をする親との別れ。私の手元には父と母の結婚指輪がありました。母の生前から「これは譲るから先に渡しておくね」ともらっていたものです。60年間の夫婦生活、飲食店を夫婦で営んでいたから毎日いつも一緒。父と母の手にはポテっとしたシンプルなプラチナの指輪をしている、あたりまえの記憶が蘇ります。

いざ二人が居なくなってしまったら、この二つの指輪はどうしたらいいんだろう。プラチナの刻印が「Pt」ではなく「Pn」で、調べたら昔の表記ということはわかったのですが、 一見これは本物？と疑ってしまうぐらい60年間つけられていた指輪は鉛色だし、そのままではサイズも合わないし、でもしまっておくのではなく、やっぱりつけたいと思った時、宝石箱に眠っているジュエリーを、毎日身につけたくなるデザインに加工するお手伝いもされていると聞いていた「ルブエ石の花」の二宮さんを思い出し、すぐに相談の連絡をしました。

父と母の2つの指輪をリメイクしてお守り代わりに身に着けたい

「ルブエ石の花」というお店の名前にもあるように本来は親御様の石のついたジュエリーをリメイクしてお嬢様がつけるとか、息子さんがお相手に婚約指輪として渡すという「受け継がれるジュエリー」や、オーダージュエリーを中心にされているので、石のついていないプラチナだけということで無理を言ってリメイクをお願いしたのですが快く引き受けてくださいました。

店舗に伺い、最初に指輪をよく見てもらい、本物のプラチナだと言われ少しホッとし（笑）早速本題へ。希望は、「私と娘がお守り代わりにいつも身に着けたいジュエリー」として新しくデザインしてもらう指輪とピンキーリングとバングルの3つ。そんなにたくさんのものができるのかと心配でしたが、まずは重さを計ってもらい確認をしてもらったところ「できます！」というお返事に思わずにっこり。

次にデザインの相談。いろいろなお話をしながら書いてくれたのは流れるようなデザインの指輪で見た瞬間に私は即決。続いて、娘のピンキーリングとバングル。他のジュエリーとも重ね付けをしたいので華奢なシンプルなデザインをお願いし、こちらもすぐに決まりました。

1か月後、大体の形が出来上がってきたお写真を送ってくださり、イメージの確認。想像以上に素敵だったので、そのまま仕上げに入ってもらうようにお願い。その後、来店をして実際につけてサイズ調整などの相談をして完成です。

職人さんの手で磨きをかけてもらってピカピカになった指輪・バングル・ピンキーリング。父と母が自分の一部のように、毎日つけていた結婚指輪が、新しく生まれ変わりお守りのように毎日つけられる！こんなふうにできたことに幸せを感じています。

結婚指輪がリメイクで受け継がれるジュエリーになります！