30回目の結婚記念日 真珠婚式
30年目 真珠婚式(しんじゅこんしき)
pearl
海の底に眠る貴重な白い宝石は、その美しさだけでなく、形成されるまでにかなりの時間を要することでも知られています。海の中で、ゆっくりと時間をかけて育つ真珠は長年寄り添ってきた夫婦のよう。結婚式に一粒のパールをご新婦にプレゼントして、毎年真珠を贈り30年の真珠婚式にパールのネックレスにできるように頑張ると宣言したご新郎がいました。ゆっくりと時間をかけて重ねた想い、美しいネックレスになること間違いなしです。
結婚記念日のお話し
初孫が産まれて半年、娘の職場復帰のタイミングに向けて、二世帯同居の話が持ちあがった。住み慣れた我が家とはいえ、老朽化は否めなく、快適な老後のためにもこの話に乗ることにした。
家の解体作業の折、設計士から1本の木材を見せられた。『いわゆる大黒柱、というやつです。長い間一緒に過ごされたこいつをこのまま廃材にしてしまうのは忍びない。よかったらこの木材で何か作らせてもらえませんか?』という思いもかけない提案。建て替えの際には、いつもこのような提案をしているそうで、『住まい』へのリスペクトを感じる。この人にお願いしてよかった。相談の結果、家族全員分のキーホルダーを作ってもらうことになったところで、私からひとつ頼み事を。
30年目の妻へのプレゼント
実は、結婚当初からアニュアルレターという夫婦の日記を毎年つけていること。結婚記念日は必ずふたりでお祝いをしていること。今年は結婚して30年、妻と一緒に住み続けて30年。新しい家の竣工日を30年目の結婚記念日に合わせてもらえないかを相談した。
1か月後、アニュアルルターの話をしたのを覚えていた”デキる”設計士から、またひとつの提案が。『奥様のキーホルダーだけ、ちょっと特別にしませんか?』
竣工の日。そして、30回目の結婚記念日。新しい家の鍵のついた5本のキーホルダーには、竣工日とHappy Anniversary の焼き印。”ちょっと特別”なひとつにだけ、パールが一粒埋め込まれていた。30年分のありがとうを一粒のパールに込めて。