9回目の結婚記念日 陶器婚式
結婚記念日STORY
9年目 陶器婚式(とうきこんしき)
pottery
粘土を材料にして表面に釉薬をかけて炉で焼くと美しい陶器になる。この陶器が作られる工程を9年間の夫婦生活の歳月に比喩されているといわれています。扱い方ひとつで壊れたり長持ちする陶器と同じように喧嘩ひとつでヒビが入って壊れてしまうこともある夫婦生活。長く幸せな時間を過ごせる秘訣はお互いに大切にし合うことです。毎日の食事でお茶碗を手にする度にそんな想いを思い出せることだと思うと、「夫婦茶碗」という言葉が余計にしっくりきますね。
結婚記念日のお話し
結婚9年目。あと1年で10年もひとつ屋根の下で暮らしていることになる。長いような、あっという間だったような。
9年目の結婚記念日は陶器婚というらしい。すでに漂う空気だけで、その日の妻の気分も分かるようになってきた。だけど実は私たちはまたまだ半人前で
陶器を扱うようにお互いを大事にしないと夫婦の絆に簡単にヒビが入ってしまうよ
ということだとか。確かに仕事や子供の世話に追われ、お互いのことに目を向ける時間は少なくなってきたかな。
子供の頃、家の近くで実をつけていた枇杷の木。諸説あるものの、枇杷は実がなるまで9年かかるのよと母が話してくれたっけ。結婚記念日9年目にちなんで、やさしいビワ色のぽってりとした陶器を作れないかなと思った。昔、焼き物を趣味にしていた父に今度こっそり聞いてみよう。
たまには2人で肩を並べて、土のぬくもりを感じながら、同じものに没頭するのもいいだろう。無心になって、そうしたら、普段、口に出せない言葉が言えるかもしれない。「いつも、ありがとう」