Q28 両家の親同士がしっくりこない

両家で初めて食事会を開いたときからずっと気になっていることがあります。両家両親の反りが合わないというか、なんとなくしっくりこないのです。会社員と自営業という環境の違いもあるのかもしれませんが、自分の母親が彼のお母さんに対して批判めいたようなことを言うのを聞くと辛くなります。私たちの結婚を機に、両家の親同士に仲良くなってほしいのですが。

結婚前・後の親同士の関係性
意外に思われるかもしれませんが、新郎新婦それぞれの親同士は、結婚後に頻繁で密なおつき合いをするケースはそれほど多くありません。結婚準備の期間中は、顔合わせや挙式・披露宴の打ち合わせなどで意見を交わす場面が増え、価値観や考え方の違いが表面化しやすい時期でもあります。そのため、「今がいちばん親同士の関係が近い」と感じる方も少なくないでしょう。
しかし、結婚式という大きな節目を越えると、自然と距離感は落ち着いていき、年に数回のご挨拶や行事の際に顔を合わせる程度の、いわば儀礼的で穏やかな関係に移行していくことが一般的です。親同士が親友のように仲良くならなければいけない、頻繁に連絡を取り合うべき、という決まりはありません。理想像と現実のギャップに悩む必要はなく、それぞれが心地よい距離を保てていれば十分なのです。
一方で、挙式準備や新生活をきっかけに、親同士の会話ややり取りの中で、思わぬ緊張感が生まれてしまうこともあります。そんなときに大切なのは、新郎新婦であるふたりが間に立ち、大人としての役割を果たすことです。「伝えてもプラスにならないことは言わない」「どちらかの親が神経をとがらせそうな話題は、自分たちが受け止めて相手には伝えない」という姿勢を意識してみてください。ふたりがクッション役になることで、無用な誤解や衝突を防ぐことができます。
新生活が始まってからも、家族に関する配慮はとても重要です。たとえば、あなたのお母さまが何気なく口にした批判めいた言葉に対して、パートナーの前で同調するような態度を取ってしまうと、相手を深く傷つけてしまうことがあります。仮に実家から新居へ果物が送られてきて、それを見た彼が「甘くなさそうだね」と言ったとしたら、あなたはその言葉をどう感じるでしょうか。果物そのものではなく、自分の親を否定されたように受け取ってしまうかもしれません。
長い年月を共に過ごした夫婦であれば受け流せることでも、新生活が始まったばかりのふたりにとっては、ささいな一言が心に残ってしまうものです。身内を批判されて嬉しい人はいません。だからこそ、相手の家族を軽んじるような発言や態度はタブーだと心得ましょう。お互いの家族を尊重する姿勢は、夫婦関係を穏やかに、そして長く育てていくための大切な土台になります。
イラスト tocco
\結婚式までの道のりを一緒に/
この方にお聞きしました。安部トシ子さん

【プロフィール】1983年、南青山にウエディング・プロデュース会社㈱オフィース・マリアージュを設立。花嫁さんにとって結婚式が人生の宝物となるよう39年間サポートし続けているウエディング・プロデューサーの草分け的存在。各種講演やブライダル誌での監修や執筆など幅広く活躍。『25ansウエディング』では35年間花嫁の多様な質問、悩みに答えている。
《書籍紹介》
著書 「安部トシ子の結婚のバイブル」(発行 アシェット婦人画報社)、「いい結婚式ってなんだろう」(発行 エイジェイ出版)
監修「育ちが良いと思われる50の習慣」(発行 宝島社)、「大事なところをきちんと押さえる結婚の段取りとしきたり」(発行 マイナビ) 他


















