家族に引き継がれるティアラ
挙式に携わる私達が目にした、感動レポートをご紹介します。全て実話です。
サムシングフォーという言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。これは、イギリスの伝統的な結婚式におけるジンクスで、花嫁が結婚式当日に4つの特別なアイテムを身に着けることで、幸せな結婚生活が送れるとされています。
- サムシングオールド(Something Old)何か古いもの
- サムシングニュー(Something New)何か新しいもの
- サムシングボロウ(Something Borrowed)何か借りたもの
- サムシングブルー(Something Blue)何か青いもの
この4つを身につけることで、花嫁は過去を大切にしながらも、新しい未来へと歩んでいくことができるとされているのです。
私が担当したご新婦も、この「サムシングフォー」を大切にしていました。特に注目すべきはご新婦が選んだ「サムシングオールド」でした。それはご新婦のヘッドアクセサリーで、トップにパールが美しく輝くティアラでした。このティアラは、実はご新婦の家族に代々受け継がれてきたもので、ご新婦は三姉妹の末っ子として、このティアラを身に着けることに決めたのです。
ご新婦のお姉様たちも、ご自身の結婚式でこのティアラを身につけてきました。それは家族の大切な絆や伝統を象徴するもの。ご新婦は、お姉様方が歩んできた道を大切にし、今度は自分がその一員として新しい一歩を踏み出そうとしていました。ご新婦のティアラは、ただのアクセサリーではなく、家族の歴史と愛情が詰まった特別なものでした。
結婚式の日、彼女がそのティアラを身に着けた瞬間、周りにいるすべての人々が、その輝きに心を打たれました。サムシングオールドが家族の絆や伝統、そして幸せを象徴することを、改めて強く感じる瞬間でした。
結婚式当日、彼女がバージンロードを歩く姿は、まさに家族の歴史と伝統、そして愛に包まれた瞬間でした。そのティアラには、家族の思い出がぎゅっと詰まっていて、式場にいるすべての人々がその温かさを感じていたことと思います。
チャペルディレクター 末木より