遠くからの祝福

遠くからの祝福
感動ストーリー100

挙式に携わる私達が目にした、感動レポートをご紹介します。全て実話です。

結婚式の日、新郎新婦は特別な思いを抱いていました。それは、新郎新婦の大切な祖父母が、遠方に住んでおり、体調の関係で結婚式に参加できないことでした。祖父母は長年にわたり、二人を深い愛情で見守ってきた存在です。その祖父母が結婚式に参加できないことは、新郎新婦にとって心苦しいものでした。しかし、二人はこの大切な日を共に祝うために、特別な準備をしました。

式場には大きなスクリーンが設置され、ビデオ通話用の設備も整えられました。これにより、遠く離れた祖父母が式にリアルタイムで参加できるよう手配したのです。祖父母が式場に来ることができなくても、心は共にあるという強い思いが込められていました。

式が始まり、新郎新婦の入場の瞬間、スクリーンに祖父母の姿が映し出されました。遠く離れていても、画面越しに映る祖父母の顔には笑顔と涙が入り混じり、二人の晴れ姿を見守っていました。その様子を見た新郎新婦は、瞬時にその愛情を感じ取ったのでしょう。目には感動の涙が浮かび、祖父母の姿に向かって深い感謝の気持ちを込めた表情を浮かべました。

祖父母は画面越しに新郎新婦へと手を振り、「おめでとう」という温かい言葉をかけました。その声はスクリーンを通じて式場に響き渡り、会場全体が温かな感情に包まれました。特に、祖父母が新郎新婦に向けて見せた笑顔と、その心からの祝福の言葉が、会場にいたすべてのゲストの胸に深く刻まれた瞬間でした。

その後、新郎新婦が誓いの言葉を交わす時が訪れました。誓いの言葉を述べる前に、新郎新婦はスクリーンに映る祖父母に向かって、感謝のメッセージを送りました。ご新郎は「おじいちゃん、おばあちゃん、遠くにいてもいつも見守ってくれてありがとう。この日を迎えられたのは、二人のおかげです」と思いを込めて話しました。続いて、ご新婦も涙をこらえながら「小さい頃から、たくさんの愛を注いでくれて本当にありがとう。これからも私たちを見守っていてね」と語りかけました。祖父母の顔には、孫たちの言葉を聞き、感動の涙が浮かんでいました。

誓いの言葉を交わした後、祖父母は画面越しに「本当におめでとう!」と力強く言葉を送りました。その瞬間、会場は感動に包まれました。遠く離れていても、心がつながっていることを全員が感じ取った瞬間だったのです。新郎新婦も、その言葉を受け取ると、心からの笑顔を浮かべ、祖父母に向かって「ありがとう」と声を揃えて応えました。

式の最後には、祖父母からの「幸せにね」という言葉が再び画面越しに届き、新郎新婦をはじめ、会場全体が温かい感情で満たされました。この特別な祝福は、祖父母が遠方にいても、家族の絆は決して切れることなく、むしろ、より一層強くなっているかのようでした。

現代の技術を活用し、遠方からでも参加できる結婚式という形を実現できたことは、新郎新婦にとっても、そして祖父母にとってもかけがえのない思い出となったでしょう。この特別な結婚式は、愛が距離を超えても変わらず存在し、むしろ深まるものであるということを、私たちに教えてくれた、心温まるひとときでした。

このエピソードは、私にとっても、家族の絆の強さを改めて実感させてくれる貴重な経験となりました。家族の愛が遠くからでも伝わるという、現代ならではの結婚式の形に心から感動し、そして感謝の気持ちでいっぱいです。

チャペルディレクター 竹下より

花嫁相談 編集部

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