Q86 同棲期間が長くなったからか、結婚という次のステップへ踏み切る方法がよくわからなくなってしまった

同棲中の家でくつろぐカップル
結婚準備のダンドリ

一緒に住むようになってから約4年。お互いの生活ペースもつかめ特に不満があるわけではないのでこのままでもいいのですが、やっぱり結婚をしたほうが親も安心するのかと思い気になり始めたのですが、どうしたら良いのかわからず悩んでいます。

同棲期間が長くなるほど、「このまま同棲を続けていていいのだろうか?」という悩みは深刻になります。

「結婚」と「同棲」は、どちらも“二人が一緒に暮らす”という点では同じように見えますが、実際には大きな違いがあります。最初からその違いを理解して同棲を始める場合は割り切って生活できるかもしれません。しかし、両者を同じものだと思って同棲を続けていると、時間が経つにつれて辛さや虚しさを感じるタイミングが訪れることがあります。

それは、どれだけ一緒に生活を積み重ねても、周囲からは“家族”として認められない現実や、“根っこがない関係”に対する不安が、心のどこかに残り続けるためです。ふとした瞬間に、「結局はお互いに個々でいるような感覚」に陥ってしまうこともあります。

同棲を始めるきっかけは、「好きだから一緒にいたい」という純粋な気持ちであって不思議ではありません。しかし、人の気持ちや状況は年齢、仕事、環境などによって必ず変化していきます。
“好き”の気持ちだけで続いてきた関係は、時間とともに不安定になりやすいものです。

特に女性は、将来のライフステージを考えるタイミングが多く、「このまま同棲を続けていいのだろうか」と悩み始めることがあります。その一方で、パートナーが今の状態に満足しているように見えると、自分だけが悩んでいるように感じてしまい、さらに不安が募ります。

一緒に過ごしていても“家族”ではなく“恋人”のままだと、歳を重ねるごとに心の中に芽生える不安や虚しさは大きくなっていくものです。


■ 一方で、「結婚」は同棲とは違うスタートライン

結婚は好きという気持ちだけではなく、
社会的に認められた夫婦としての責任と覚悟
が伴います。

  • 二人の関係に“けじめ”が生まれる
  • お互いの家族と“身内”として関わり始める
  • 共同で人生を築いていくという意識が芽生える

これらが揃って初めて、“夫婦としての歴史”が積み重なっていきます。
その歴史がやがて、二人にとっての“かけがえのない宝物”になっていくのだと思います。


■ 「気になり始めた今」が大切なタイミング

今こうして悩み始めたことは、実はとても良いサインです。
同棲から結婚へ進むための、大切な節目が訪れているのかもしれません。

まずは自分自身に問いかけてみてください。

「私は恋人ではなく“夫婦”として彼と生きていきたいと思っている?」

その答えを確かめた上で、勇気を出して、

「この先の未来をどう考えている?」

と彼に話してみて下さい。
お互いの気持ちや価値観を共有することこそ、未来に進むための最初の一歩です。

そして、現在は結婚式のスタイルも本当に多様です。
形式にこだわる必要はありません。どんな形であっても、“ふたりの誓い”を大切にできる式を選んでほしいと心から思います。

イラストtocco

\ふたりの誓いを特別に/

安部トシ子

オフィース・マリアージュ(代表・安部トシ子)は1983年、南青山に誕生し、40周年を迎えました。結婚式の現場を担い続け、一組ずつ丁寧に心を込めてサポートする...

プロフィール

ピックアップ記事

関連記事一覧