結婚証明書への署名

結婚証明書への署名
感動ストーリー100

挙式に携わる私達が目にした、感動レポートをご紹介します。全て実話です。

結婚式において使用される結婚証明書。これは、ご新郎ご新婦が愛を誓い合い、新たな人生の一歩を踏み出すことを象徴する大切なものであり、その一筆にはふたりの想いが込められます。証明書に署名することで、お互いが夫婦となることを約束するセレモニーです。

私たちスタッフは、ご署名の際に『旧姓』でご署名いただくことをお勧めしています。なぜなら、この「旧姓での最後の署名」は、それまでの人生を支えてくれたご家族への感謝、そしてその名前とともに生きてきた思い出との一つの区切りを意味するからです。そこには、これまでの自分を大切にしてきた証が刻まれます。

この日、結婚証明書を前に、ご新婦は最後の旧姓を書き記すことに少し寂しさを感じていました。

これまでの名前には、家族と過ごした日々や、友人たちとの思い出がすべて詰まっています。その名前を手放すことが、まるで一つの時代の終わりを象徴しているように感じ、ご新婦のペンを持つ手が一瞬止まり、思いが溢れている様子に、会場全体がしんみりとした静けさに包まれました。

しかし、その寂しさは決して悲しいものではありません。なぜなら、新しい名前を持ち、共に生きていくご新郎との未来が待っているからです。

ご新婦は、丁寧に結婚証明書に旧姓で署名し、新しい門出に対する喜びと希望を感じさせる表情に変わりました。涙を拭いながら微笑むご新婦の姿には、これから始まる新たな人生に対する期待が溢れていました。

ふたりの結婚証明書が完成した後、ご新郎がそっとご新婦の手を握り、優しく見つめる姿も印象的でした。その視線には、「これからは二人で共に歩んでいく」という強い決意が感じられ、ご新婦もその手を握り返し、深い安心感を抱いているのが伝わってきました。その一瞬に、二人の愛の深さが垣間見え、会場にいる全員が心温まる感動を覚えたのです。

両家のご家族もその姿を見守っていました。ご新婦のご両親の目には涙が浮かんでおり、娘が新しい家族の一員として歩み始めることへの誇らしさと、寂しさが交錯している様子でした。しかしその涙は祝福の涙であり、「新しい人生を頑張ってほしい」という親心がひしひしと伝わってきました。ご新郎のご両親も、ご新婦を新たな家族として迎え入れる喜びを感じており、温かい拍手を贈られていました。

会場には、感動と祝福が溢れていました。証明書に旧姓で署名するという儀式を通じて、ご新婦は家族との深い絆を再確認し、その上でご新郎との新しい人生をスタートさせました。ゲストの皆もその姿に心を打たれ、二人の新たな門出を心から祝福する気持ちが一体となり、会場全体を包んでいました。

この結婚証明書への署名は、ご新婦にとって「自分自身」と「新たな未来」との両方を受け入れる大切な瞬間であり、ご新郎にとっても、これから共に歩む相手の全てを受け止める決意の表れでした。

このシーンを目の当たりにし、私たちスタッフも心が温かくなりました。ご新郎ご新婦が手を取り合い、未来への一歩を踏み出す姿。それはまさに「愛の証明」であり、家族や友人、そして周囲の人々すべてに愛と感謝を伝える、大切な瞬間だったのです。

チャペルディレクター 梅田より

花嫁相談 編集部

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