結婚式で初めてのプロポーズ

結婚式で初めてのプロポーズ
感動ストーリー100

挙式に携わる私達が目にした、感動レポートをご紹介します。全て実話です。

お打ち合わせの席で、ご新婦がふと冗談交じりに「実はプロポーズされてないんですよ」と笑顔で話されたとき、ご新郎も照れたように「え?そうだっけ?」と軽く笑い返していました。その場の雰囲気は和やかで、まるでプロポーズ自体が些細なことのように感じられました。しかし、その時のご新郎の心の中では、実は深く思い悩んでいたのです。

長年一緒に過ごしてきた二人の間で、いつの間にか「当たり前」になってしまった日々の中で、本当に大切な言葉を伝えられていなかったことがずっと心に引っかかっていました。

それから数日後、ご新郎から突然のご相談がありました。「今さら恥ずかしくて言えないんだけど、挙式で誓い交わす前にちゃんとけじめをつけたいんです」と、緊張しながら話されたご新郎。その言葉には、ご新婦への深い愛情と真剣な想いが込められていました。サプライズプロポーズを挙式当日に実行することを決意したご新郎の目には、決して笑い話ではない強い意志が宿っていました。

そして迎えた挙式当日。誓いの言葉を交わすその直前、ご新郎がふいにひざまずきました。参列者が息をのむ中、ご新婦も驚きに目を見開いてご新郎を見つめます。

「ちゃんと言えてなくてごめん。あなたの笑顔が大好きです。俺と結婚してください」

その声は、緊張しながらも確かに響き渡り、ご新婦の心に深く届きました。まさかこのタイミングでプロポーズされるとは、夢にも思っていなかったご新婦。瞬間、彼女の瞳に涙が浮かび、こらえきれずに頬を伝っていきました。「はい」と静かに、しかし力強く答えるご新婦。その一言に、すべての感情が詰まっていました。参列者たちも予想外の展開に、次々と涙をこぼしながら二人を見守っていました。照れくさそうに微笑むご新郎の表情と、涙で頬を濡らすご新婦の姿。その瞬間、会場全体が感動に包まれました。

このサプライズプロポーズは、ご新郎が二人のこれまでの道のりを振り返り、これからの未来へ向けて新たな一歩を踏み出すためのけじめであり、愛の証でもあったのです。ご新郎の誠実さ、そしてご新婦への深い愛が、この特別な瞬間を永遠に記憶に残るものにしました。涙を流しながらも、ご新婦の心は確かに幸福感で満ちていました。どんな困難が待ち受けていても、二人なら乗り越えられる、そんな強い絆がこの瞬間に確認されたのでした。このプロポーズは、まさに新たなスタートを象徴するかのように、会場中の誰もが祝福の気持ちで満たされたひとときとなりました。

チャペルディレクター 松永より

花嫁相談 編集部

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