自慢の娘

自慢の娘
感動ストーリー100

挙式に携わる私達が目にした、感動レポートをご紹介します。全て実話です。

テーマカラーの小物を身に着けてもらう事にした結婚式。ご新婦とご新郎は、この特別な日をより一層華やかにするために、ゲストの皆様にもテーマカラーの小物を身につけていただくことにし、会場には統一感が漂い、ゲストの皆が一体となる温かい空間が生まれていました。

中でも、ご新婦のお父様は、テーマカラーに合わせた素敵なネクタイを身につけていらっしゃり、その姿はとても上品で、心からお嬢様のためにお洒落を楽しんでいる様子が伝わってきました。思わず「お父様、とても素敵なネクタイですね!」と声をかけると、お父様は誇らしげに微笑みながら

「そうなんだよ。実は娘が準備してくれてね」と、少し照れくさそうに語られました。

「それは素敵ですね!もうすぐご結婚式も始まりますし、ご新婦様もとてもお綺麗にお支度が整っています。お父様、楽しみですね」そうお伝えすると、お父様の笑顔はさらに広がり、「うちの娘はね、本当に美人なんだ。誰に似たんだろう、ホントにね♪」と冗談めかしながらも、その目にはご新婦への深い愛情と誇りがにじんでいました。

お父様はご新婦のことをとても大切に思い、その想いが抑えきれない様子でした。その後、ご新婦が控室にいらっしゃった際、私はそっとお父様の言葉をお伝えしました。

「お父様が『うちの娘は本当に美人だ』と、すごく誇らしそうにおっしゃっていましたよ」と伝えると、ご新婦は驚きとともに目を潤ませ、「本当ですか?!私、そんな風に父に言われたことないんです」と感慨深げに話されました。

普段は照れくさくて口に出せない想いを、この特別な日だからこそ、スタッフにだけそっと打ち明けたお父様。その本音を初めて耳にしたご新婦は胸がいっぱいになり、思わず涙ぐまれていました。私たちスタッフも、その瞬間のご新婦の表情を見て、親子の絆の深さに胸を打たれました。

そしていよいよお式の時が訪れ、ご新婦とお父様は扉の前で腕を組み、入場の時を待っています。お父様は少し緊張した面持ちでありながらも、ご新婦の手をしっかりと握り、ご新婦は安心した様子でお父様の腕に寄り添っていました。

扉が開き、バージンロードを歩み始めるお父様には自慢のお嬢様が選んだ温かい色味のネクタイが、そして、お隣には、美しく華やかな花嫁様が、お父様からの愛を感じながら微笑まれていました。

チャペルディレクター 富田より

花嫁相談 編集部

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