Q79 彼と金銭的価値観が合わなくて結婚生活に不安が。

金銭感覚の違いでもめているカップル
しきたり・マナー

一緒に住むようになって気が付いたのは彼との金銭感覚のズレ。特に自分の趣味などには高額な支払いも躊躇することなくするけれど、生活に関する事や結婚式に関することにはかなり渋ります。一般的にどうなのかを知りたくて先輩に相談をしたところ、「彼は使い過ぎだね!」とハッキリと言われてしまいました。お財布を一緒にしていないので、わからないことも多く結婚することに不安を感じています。アドバイスをいただけないでしょうか

金銭感覚のズレは、結婚に向けて非常に重要なポイントであり、後々の生活に大きく影響する問題です。
交際中は見えにくかった価値観の違いが、結婚を意識し始めた瞬間に急に重く感じられることは少なくありません。
「このまま結婚して大丈夫だろうか」と不安になるのは、決してあなたが慎重すぎるわけではなく、むしろ自然な感覚です。

お金の使い方は、育った環境・家族の価値観・人生経験によって大きく左右されます。
そのため、本人の努力だけではすぐに変わらない部分でもあり、専門家の間でも「金銭感覚は最も変わりにくい価値観のひとつ」と言われています。
実際、結婚を真剣に考える段階で大きなズレを知り、悩んだ末に見送る方もいるほどです。

しかし一方で、“致命的なズレ”なのか、“話し合えば改善できるズレ”なのかによって大きく状況は変わります。
あなたが家計を管理すれば対応できる範囲なら、改善の余地は十分にあります。


■まず確認したいのは「彼に自覚があるかどうか」

金銭感覚のズレに向き合う際、いちばん重要なのは 彼自身がそのズレを理解しているかどうか です。
本人にまったく自覚がない場合、話し合いが難航しやすく、育った環境が同じであれば家族全体が同じ価値観を持っていることも多いです。

ですから、まずは冷静に、優しく、穏やかに話を切り出してみてください。

「あなたの普段のお金の使い方について、どう思ってる?
私は少し心配していて、結婚後の生活を一緒に考えたいんだ」

このように、責める口調ではなく、未来を共有する気持ちで話を始めると伝わりやすくなります。


■あなたの不安を正直に伝えることも大切

金銭感覚の違いは、毎日の生活に直結するため、放置してしまうとあなたのストレスが積み重なります。
「なんとなく違和感がある」「少しムダ遣いが多い気がする」などの小さな不安も、結婚後には大きな負担となりかねません。

そのため、

「今のままだと結婚に不安があって、両親からも心配されそう」
という“あなたの本音”を素直に伝えることも必要です。

結婚を本気で考えている彼なら、あなたの気持ちに真剣に向き合ってくれるはずです。


■改善のために「家庭の仕組み」を取り入れる

例えば、家庭を「小さな会社を一緒に運営するイメージ」で考えてみると、話がまとまりやすくなります。

  • あなたが家計管理(経理)を担当
  • 毎月の収支を一緒に確認
  • 大きな出費は事前に相談
  • 無理のない貯金目標を共有

こうした仕組みをつくることで、感情ではなく“ルール”で家計を回すことができます。
二人のすれ違いやイライラも減り、自然と金銭感覚が整っていくケースも多いです。


■一人で抱え込まず、早めに向き合うことが大切

金銭感覚は結婚後の生活の安定に欠かせないものです。
曖昧なまま結婚してしまうと、あとから大きな後悔につながる場合もあります。

今感じている不安は、決して小さなことではありません。
むしろ「今だからこそ」向き合える問題です。

まずはお二人でしっかり話し合ってみてください。
勇気を出して向き合うことで、お互いをより深く理解し、前向きな関係に進んでいけると思います。

イラストtocco

\ふたりの未来を描く/

安部トシ子

オフィース・マリアージュ(代表・安部トシ子)は1983年、南青山に誕生し、40周年を迎えました。結婚式の現場を担い続け、一組ずつ丁寧に心を込めてサポートする...

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