3人のお姫様
挙式に携わる私達が目にした、感動レポートをご紹介します。全て実話です。
打合せをさせていただいたのは、4歳と2歳のお嬢さんがいらっしゃるパパとママでした。 パパは優しい表情で、ママは微笑みながら、しっかりと二人でお嬢さんを見守る姿が印象的でした。打合せが始まる前から、お嬢さんは元気いっぱいで、お絵かきを楽しんでいました。
「なぜ今、結婚式をしようと思ったのですか?」と伺うと、「子育てが少し落ち着いてきたのと、上の子が『ドレスを着たい!』と言うようになったからです。下の子供もそれを見て真似して『私もドレス着たい!』と言い始めて。 それじゃあ結婚式をしようと思いました」とお話してくださいました。
打合せのたびに、お二人はいつもお子様を連れてお越しになり、長い打合せでも、娘さん達はパパとママの隣に座って、静かにお絵かきをしていました。ブルーや黄色のドレスを着た美しいお姫様が、紙の上に描かれています。 「ディズニーに出てくるエルサやベルが大好きなのです」と、ママがそう言ってくださいました。
「実は、娘が『ママ、結婚式の時にドレス着た?』って聞いてきたのです。それもあり、自分もウェディングドレスを着たいって思い始めました」とママは少し照れたように続けました。「ドレスを着ることで、娘たちの夢を叶えてあげたいし、自分も家族の前できちんと誓いたいという気持ちが強くなりました。だから、3人でドレスを着ようと思ったのです」 」と目を輝かせて話されていました。
そして、結婚式当日。 小さな会場は、家族とごく近い友人たちで温かな雰囲気に包まれていました。 パパがタキシードの姿で登場すると、娘が目を輝かせて「パパ、カッコイイ!」 と大はしゃぎ。続いて、ママがドレス姿で現れて、二人の娘さんたちが「ママ、お姫様みたい!」と歓声を上げて、その小さな手を伸ばしてドレスに触れていました。お姫様が目の前に現れた瞬間、夢が現実になったかのようでした。
ママは優しく娘たちの手を取り、「一緒にお姫様みたいになれるね」と。 その瞬間、娘たちの目には大きな喜びの光があふれ、お互いに微笑み合う姿はまるで絵本ワンシーンのようでした。
家族全員でお迎えした結婚式は、二人の娘さんにとっても一生心に残る特別な日となりました。
チャペルディレクター 末木より