国境を超えた愛の絆

国境を越えた愛の形
感動ストーリー100

挙式に携わる私達が目にした、感動レポートをご紹介します。全て実話です。

日本人のご新郎と韓国人のご新婦の素敵なカップルのお話をご紹介します。二人は、それぞれの母国で2回の結婚式を挙げることにしました。日本での結婚式はご新郎が全てを担当し、韓国での結婚式はご新婦が全てを担当。当日までお互いに何も知らない状態で迎えるという、サプライズ形式を楽しんでいました。

日本語がほとんど話せないご新婦と、独学で覚えた韓国語でコミュニケーションを取るご新郎。言葉の壁があるにも関わらず、互いに理解し合おうとする姿が印象的でした。

ある打ち合わせの際、私は「ベールダウンセレモニー」の提案をしました。これは、ご新婦のお母様が、バージンロードを歩く前にご新婦のベールを下ろし、娘を送り出す感動的なセレモニーです。提案を聞いたご新郎は「うまく彼女に説明できるかなぁ」と不安そうでしたが、その後、ご新郎から「彼女が『面白そうだからやってみたい』と言っています」と嬉しい連絡がありました。ご新婦が、前向きにこの新しい文化に挑戦する姿勢に、ご新郎も私たちスタッフも胸を打たれました。

いよいよ結婚式当日。
ご新婦は純白のウエディングドレスに身を包み、言葉が通じない日本人スタッフに囲まれながらも、終始笑顔を絶やさず、堂々とした姿を見せていました。不安な表情を一切見せないご新婦の姿に、私たちは二人の絆がいかに強いものであるかを改めて実感しました。

ベールダウンの瞬間、ご新婦のお母様がご新婦の前に立ち、静かにベールを下ろすと、会場全体が温かな雰囲気に包まれました。お母様の目には涙が浮かび、ご新婦もその姿を見て感動の表情を浮かべていました。この一瞬、言葉がなくても、親子の絆が深く伝わってくるものがありました。

そして、式の後に驚いたのは、ご新郎ご新婦のご両親が言葉の壁を感じさせることなく、笑顔で抱き合い、握手を交わしていたことです。ご新郎のご両親は、慣れない韓国語の挨拶を一生懸命覚え、ご新婦のご両親に感謝の気持ちを伝えようとしていました。一方、ご新婦のご両親も、日本語が全くわからない中で、精一杯の笑顔でご新郎の家族に接していました。

その姿を目にしたとき、私は改めて「愛情や信頼は、言葉や文化の違いを超えて伝わるものだ」と感じました。国境を越えた愛の力が、お互いの家族をも結びつけている瞬間でした。

この結婚式は、ただ二人が結ばれるだけでなく、異なる文化の家族が一つになる、感動的な一日でした。

チャペルディレクター 解良より

花嫁相談 編集部

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