姉弟の深い絆

姉弟の深い絆
感動ストーリー100

挙式に携わる私達が目にした、感動レポートをご紹介します。全て実話です。

ご新婦は4人兄弟の長女で、妹と弟が二人いる、家族思いのしっかり者のお姉さんでした。幼い頃から家族を支え、面倒を見てきたご新婦は、いつも頼りになる存在。しかし、特に末っ子の弟とは、いつも衝突してばかりでした。二人は性格も正反対で、ご新婦は正義感が強く、何事にも真剣に向き合うタイプ。一方、弟は少しお調子者で、姉の言動に反発することが多く、顔を合わせるたびにけんかが絶えませんでした。それでも、どこかお互いを思いやる気持ちはしっかりと根底にありました。

ついに迎えた結婚式当日。

ご新婦は純白のウェディングドレスを身にまとい、お父様にエスコートされながら、バージンロードを歩き始めます。チャペル内にはオルガンと聖歌隊の歌声が響き渡り、厳粛な空気が広がっていました。ゲストたちは新婦の美しい姿に見惚れながらも、感動の瞬間を目に焼き付けています。

そんな中で、ご新婦の弟さんがご新婦の姿に目を見開いて驚いていました。いつもは口論ばかりしていた弟さんが、ここで予想外の感情に押しつぶされたのか、式が始まると同時に大号泣を始めたのです。その泣き声はチャペル内全体に響き渡り、周りのゲストたちもその様子に驚きを隠せませんでした。弟さんの涙には、姉への感謝や別れの寂しさが詰まっていたのでしょう。

ご新婦は、弟さんの大泣きに気づき、バージンロードを歩く最中にも関わらず、そっと足を止め、前列にいる弟さんのもとへと向かいました。参列者たちは驚きながらも、その瞬間に姉弟の強い絆を感じていました。ご新婦は弟さんの席に近づき、弟さんの手を優しく握りしめました。ご新婦は「大丈夫だよ、落ち着いて」と穏やかに声をかけ、弟さんを励ましながら涙を拭いました。まるで、今までの喧嘩なんて無かったかのように、姉弟はその瞬間、心の奥底で繋がっているかのようでした。

ご新婦は弟さんの背中を優しく叩き、微笑みながら「後は任せたよ!」と軽く励ますように言いました。姉としての温かさと、弟への深い愛情が感じられる瞬間でした。弟さんはその言葉に頷き、何とか涙を堪えながらご新婦を見送りました。ご新婦もまた、弟さんの涙に心を揺さぶられながらも、穏やかで温かな表情を浮かべてバージンロードを進んでいきました。

その微笑ましい姉弟のやり取りに、チャペルに集まったすべての人々の心が温かく包まれました。涙と笑顔が交錯し、感動的なシーンとなりました。この姉弟の深い絆は、結婚式という特別な日をさらに一層輝かせ、誰もが忘れられない思い出となったのです。

チャペルディレクター 田中より

花嫁相談 編集部

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