牧師先生からのメッセージ
挙式に携わる私達が目にした、感動レポートをご紹介します。全て実話です。
長年、挙式のサポートをしてきた私たちは、数えきれないほど多くのキリスト教式の挙式に立ち会ってきました。中でも、牧師先生が新郎新婦に向けて語りかけるメッセージには、いつも特別な意味が込められていて、心に響く瞬間が何度もありました。どの式辞も美しく、それぞれのカップルにとって特別な一言が贈られるのですが、その中でも私が特に印象に残っている言葉があります。ある牧師先生が、新郎新婦に贈られたメッセージでした。
「夫婦の関係は美しい花を育てるようなものです。大切に守り、慈しむこと。それを『愛』と呼びます。愛は自分より相手を大切にすることです。」
この言葉を聞いた瞬間、私は自然と心が温かくなりました。これまで多くの式辞を耳にしてきましたが、この一言には、特別な響きがあったのです。
新郎新婦のお二人も、その言葉を聞くと、静かに、しかし深くうなずいていました。ふたりの姿を見ていると、その瞬間、互いのことを心から思いやり、感謝し合っているのが背中越しに伝わってくるようでした。先生のお話はとてもわかりやすく、先生の声のトーンもとても優しく温かみがあり、心が洗われるような穏やかな時間が流れていました。
「美しい花を育てるように、大切に、慈しむこと」という言葉。牧師先生が語るこのメッセージは、まるで陽だまりの中できらりと輝く一輪の花を想像させるものでした。結婚生活というのは、日々の小さな努力や思いやりが積み重なっていくものです。そして、愛という花は、ただ放っておいても咲くものではありません。水をあげ、光を与え、時には風や雨から守る必要があるのです。そうやって愛を育んでいく過程が、夫婦としての絆を深めていくものであり、その努力の先に、美しい花が咲き誇るのだと牧師先生は教えてくれました。
牧師先生が話されるその姿は、とても静かで、自分の考えを押し付けるわけではなく、ただ、優しく、温かく、そして確信を持って新郎新婦に言葉を贈っている様子が、まるで長年育んできた花が静かに咲いているかのように見えました。夫婦としての人生が、これから始まる新郎新婦にとって、このメッセージはまさに、これからの道しるべとなるような、大切な贈り物になったと思います。
このような温かいメッセージを聞くたびに、私自身も結婚式というものの神聖さと、その背後にある深い愛情を改めて実感します。愛というものは、時に目には見えないものですが、こうして言葉や行動を通じて形になる瞬間があるのです。その瞬間を目の当たりにできることは、挙式サポートをしてきた私にとっても、大変貴重であり、心が満たされる瞬間です。
これからも、こうした美しい瞬間に立ち会えることを楽しみにしながら、挙式のサポートを続けていきたいと思います。
チャペルディレクター 末木より